東インド料理は、ベンガル地方やオリッサ州、ビハール州など、インドの東部地域で発展した料理を指します。この地域では、豊富な河川や海の恵みを受け、特に魚介類を使った料理が多く、発酵食品も重要な役割を果たしています。また、東インド料理はマスタードを多用するのが特徴で、ピリッとした辛味と酸味が調和した料理が数多く存在します。
ベンガル料理は、特に魚介類が主役です。ベンガル地方では、淡水魚や海の魚を使ったカレーがよく食べられ、マスタードオイルやマスタードペーストで味付けされた「マスタードフィッシュカレー」は代表的な料理です。タマリンドやヨーグルトを使って酸味を加えることが多く、スパイスが香る中にさわやかな酸味が効いています。ベンガル地方の食事は米が主食であり、サイドディッシュとしてダル（豆のスープ）やサグ（青菜の炒め物）が一緒に出されます。
オリッサ料理も、ベンガル料理と同様に魚介類が豊富です。オリッサでは、ライスや米粉を使った料理がよく食べられ、特にフェローという発酵させたお米を使った料理が有名です。オリッサ料理の中でも、「ダルマ」と呼ばれるレンズ豆と野菜を使ったシンプルなカレーは、地域全体で愛されています。
ビハール料理では、発酵食品が多く取り入れられています。特に「リティ・チョカ」という、小麦粉のパンを焼いて、スパイシーなマッシュポテトと一緒に食べる伝統的な料理が代表的です。ビハール料理は、スパイシーながらも控えめな辛さで、素朴な味わいが特徴です。
東インドの料理には甘みもよく見られ、特にベンガル地方のデザート「ロショゴラ」や「サンドイッチャ」などは、世界中で人気があります。これらのデザートは、ミルクと砂糖を使った甘さが際立つ贅沢な味わいです。
東インド料理は、魚介類を中心とした豊かな味わいと、発酵食品やマスタードを使った料理が特徴です。スパイスと酸味のバランスが取れた料理が多く、他の地域とは異なる独特の風味を楽しむことができます。ぜひ、この地域の料理も一度試してみてください。
